Written by Sayaka Nishide.

親に発達特性を認められなかった子どもたち【成人してからどうなるのだろう?】

LIFE

こんにちは、さや豆です。
私はASDです。

さて、以前こんなツイートをしました。

  • 子どもは必死に親に合わせようとする
  • しかしうまくできない、また親に怒られる
  • 自分に合った環境を探すことが大切
  • 自分の特性に合う環境でないと本人も周りも辛い
  • 今回は「発達の特性を自他ともに認めよう」という話をします。

    自分の特性に適した環境、これは発達人が生きることのできる「唯一の」場所だったりします。

    発達障がいをもつ子供たちがよく言われているセリフ一覧

    「それは甘え」
    「逃げだ」
    「誰だって苦手なことはある」
    「みんな辛いんだから」
    「考えすぎじゃない?」
    「家族のことを大切に思ってたら治る」
    「気にしすぎ」
    「なんであなただけできないの」

    ・・・いや…甘えじゃないから!

    得意なこと、苦手なことは誰にだってあります。
    苦手な場所もあるし、好きな場所もある。
    それはみんなが理解していることだと思います。

    ただ、発達の特性上、「かなり得意なこと」「かなり苦手なこと」など
    すごく振れ幅があったりします。

    ↓こう感じている子も多くいます
    居心地の悪い場所が多い
    苦手なこと、不快なことが多い

    具体例を見てみましょう。

    毎日計算をさせられる、LDの男の子の話

    彼は数学が苦手です。できないレベルが甚だしく、
    計算のIQが60しかありません。(平均は100)

    何度も何度も確認しているのに計算ミスをします。
    「将来きちんと生きられるように」と親は数学問題を解かせます。
    それでもテストの点数は30点。
    それでも親は子供を応援します。

    「こんなに応援してくれてるのに、なんで僕はできないんだろう」
    そう思いながら、必死に頑張ります。結果は出ません。
    親も頑張ります。それでも子どもの結果は出ません。

    しかし彼の英語力は凄まじく、いつも90点以上だったのにも関わらず、
    数学ばかりやらせた結果、彼は英語が平均点、数学は平均点より少し下になりました。

    親に与えられた試練をこなせず、長年の蓄積から自己肯定感が下がってしまいました。

    彼が本当に行きたかった大学は国際科。
    しかし親の勧めで経営学部に入学し、できないことをし続けた挙句、
    気力もなくなりニートになってしまいました。

    英語が得意という素晴らしい才能があったのに、親は苦手を埋めようと必死で
    彼の唯一の得意分野を学習させなかったのです。

    彼が自ら望んで、英語を学び続け数学も多少頑張っていたら、
    もしかしたら、違う未来があったのかもしれません。

    美大に行きたかったASDの女の子の話

    彼女は自閉症スペクトラム症でした。
    視覚優位(目で見ることが得意、IQ150)で、聴覚と一般教養がとても弱い子でした(IQ40)。

    でも親は美術をすることを許しません。
    「安定した職じゃないから」とのことです。

    そして国語、英語、歴史を入学試験とし、福祉学科に受かりました。
    受かりましたが、介護や幼児教育など、人と接することが多い学科で彼女は疲弊し、
    リストカットを繰り返し、自分にできないことを責め、就活ができなくなりました。
    卒業してから3年間ほぼ寝たきりを過ごしました。

    視覚を使うことをさせてあげていたら、力を発揮できたかもしれません。

    発達障害を動物に例えてみます

    ウサギは大海を泳げないけど、原っぱを走れます。
    でもクジラは大海を泳げますが、原っぱは走れません。

    ウサギに「君は走りは得意なんだね、じゃあ泳ぎも頑張ろう!」と言って
    海に投げ込む人がいるのでしょうか。

    ウサギは飼い主に海に投げられたら必死に泳ごうとします。
    でもそのうちに波に飲まれて溺れてしまいます。

    発達人に「苦手なこともやれ!」いうのは上記のようなレベルで辛いことである可能性も高いです。

    親が苦手なこともさせて叱咤激励、応援することは、
    ウサギを海に投げ、泳げないウサギを見て助けることと似ています。
    「次はきっとできるからね!」
    そしてまたウサギを海に投げます。やっぱりできなくて助けます。

    怒る、応援する、怒る、応援する、の繰り返し。

    ウサギはそのスパルタで、もしかしたら少しは泳げるようになるかもしれませんが、
    大きな草原を用意して放置してあげたら、もっと速く、楽に、前へ進めたのではないでしょうか。

    何年もその状態を続けるとウサギの心も体もボロボロです。

    「何年も」というところがこの話の根幹です。

    何度かならいいのだと思います。
    人は、苦手なことだって、もしかしたら周囲のサポートで
    克服できるかもしれないです。

    ただ、何年も不自由を強いられるとそれは辛いです。

    他のウサギと比べて草原では走れず、クジラよりも海で泳げない、中途半端な感じになります。

    しかし社会に出たときには、親元を離れて自力で進まないといけません。

    「海に飛び込まないといけないのだろうか?」
    「他のウサギのように草原を走ることもできないし、どうしよう?」

    この繰り返しで、ウサギは無気力になり、岸辺で立ち止まってしまう人生を送るのです。

    ウサギが海で泳げなかったのは「甘え」だったのでしょうか。

    まとめ

    良いところを伸ばそう
    特性を客観視してみよう
    得意なこと、不快に感じないこと、嫌いではないことを探して続けてみよう
    苦手なことろや我慢できないことを長年、やらせ続けるのはよくないかもしれない

    次は
    認められない学生時代を過ごした人のサバイバル方法(成人してから)を書きます。